その他所感(1)

ジョーのことばっかり難しそうに書いていますが、実際は結構気楽に楽しんでもいます。なのでいろんな雑感をつらつらと。

 

まず坂本ジョーが鼻血吹くほどかっこいい。

あのうねっとした髪型、よく似合ってますね!おしゃんで美形の文豪みたいですよね。ほんと坂本さんは、ああいう正統派の服装が信じられないほどよく似合う。ハットを被る時、今だったらもっと目深に被りそうなところを、セットした前髪が邪魔なのか、その時代のスタイルなのか、ちょこんと後頭部に乗せる感じなのもかわいいですね。

自分的ベストオブジョーの1つが、ガム噛み合戦の途中でトムにいい話する時に(キティの話相手はお前だけだみたいなところ)、ガムが邪魔なので客席とは反対側のホッペにガムを収納してぷっくら膨らんでいる愛しいホッペです。

もう1つのベストオブジョーは手の仕草。エレガント。ダンスでもお芝居でも、坂本さんの手はエレガント。キティに「君の夢は何」って話をする時に、目の前で夢を掴む仕草をするのだけれど、あのシーンがとても好き。

もう1つのベストオブジョーは上目遣い。ニックもトムも坂本さんより背が高い上に、坂本ジョーはほぼ座っているので、大体の場合において上目遣い。愛おしい。

もう1つのベストオブジョーは声。声がいい。仕方ない、声がいい。歯の浮くような(って言っていいのか分からないけど)あのセリフたちが、あの声で流れることにより、本当にもう世界の次元が変わるというか。

もう1つのベストオブジョーは歌。あの劇中のちょっとだけの歌で、坂本担はサカモトマサユキロスになると思う。舞台の上にいるのはジョーだから。そういう時はマサランドを堪能しよう。

もう1つのベスト…きりがないので次。

 

ウェスリーが秀逸。黒人の男の子の役なんだけど、ピアノはもちろん仕草とかセリフの発し方とか、センスのある人っていろんなところにセンスがあるんだなぁと思った次第。消え入るような声で「お腹が減ってる訳じゃないんです」とかとてもよかった。

メアリーとのシーンがお気に入り。なんであのシーンを入れたのかはよく分かってないんだけど(メアリーが何の象徴なのかイマイチ分からない。愛?家庭?育児疲れ???)、二人とも声がよくて上品で、上質な昔の淑女映画?を見てる気分だった。

新聞売りとのシーンがお気に入り。「サロニカだよ」って言う時の間の取り方と空気の変化がなんとも言えず好き。酒場のみんなはジョーのことが好きだけど、どこか立ち入れない壁というか、距離を感じる。新聞売りは、一歩踏み込んだ感情をジョーに抱いている感じ。実際、最後のシーンでジョーを心配して気遣っているのは新聞売りだけだった。今のところジョーの最後にはやるせない印象を持っているけど、新聞売りのあの子がいてくれたおかげで少しの救いがあるような気がしている。ちなみにサロニカ出身の何がそんなにジョーのシンパシーを呼び起こしたのかは今も不明。

タップの音。ピアノとタップを踏む音、ハーモニカ、パーカッション。最高でした。ハリーが足で床の上に円を描く時のこすれるような音が、切なくて乾いてて最高だった。(Can't Get Enoughでも足で円を描くところが好きだったので単に個人的な好みなのかもしれない。)

キットの表情。ガム噛み合戦とか、いろんな場面で、喋っていない時の顔がちょっと口を開けてニカ~~~~ッとしててキュートだった。

キットだけじゃなく、当たり前のことかもしれないんだけど、舞台上では誰がしゃべっていてもみなさんずっとその役を生きていて、そういう表情をちらっと盗み見するのも楽しかった。坂本ジョーは、キティと見つめ合ったりおもちゃで一人遊びしたり、いろんな表情をしていた。やっぱり欲しいセルフマルチアングル機能。

最後に坂本ジョーが鼻血吹くほどかっこよかった。(振り出しに戻る)